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申立手続で思ったこと

「後見開始の審判」申立手続から審判までについて、私(家族・申立人・後見人候補者)から見ると、一言で言えば「よく見えない」という印象です。
実際にどのような過程を経て審判に至っているのか見えない。
自分が本人(被後見人)だったら「ちょっと恐いな」と思いました。

    ■調査について
    制度利用・必要性の増加で迅速な処理を要求される現実、家裁スタッフや成年後見人が不足している現実。制度の本旨と現実のバランスを取る事は難しいのでしょう。私が対した家裁スタッフは真摯な方々でしたので、個人批判をするつもりはないけれど、私に見える範囲では「こんな事で審判していいの?」という印象は拭えません。
    ・書面主義でありすぎる。もっと現場に足を運んで。
    ・財務調査はどれだけ綿密にしているのか?
    ・審判後の後見監督にしわ寄せが来るのではないか?
    ・リスク管理が制度的に資金の担保が確保されているのか?

  • ○本人調査
    1回だけの本人調査、しかも短時間ではその人のニーズを把握できるとは思えない。機会があったのに本人と後見人候補者の関係を直接観察しなかった。

  • ○親族照会
    伯母の主たる介護者と明記したのに、三姉妹の末妹である私の母に「意向照会」が全くなかった。私と母は同居し、制度利用についても話し合っておりました。でも、もっと客観的に調査すべきではないのか?(母は「無視された」とふくれています)

  • ○自宅
    伯母本人が入所中とあって、伯母の自宅については書面提出のみでした。入所中でも本人の大きな資産でもある自宅を実際に見るべきではないのか?

  • ○調査の対象者
    申立時は入所していましたが、まだ1年未満でした。
    在宅時のケアマネやヘルパーへの事情聴取はあったのだろうか?
    本人の状況・親族関係を知る意味でも有益だと思うが。

  • ○欧米との比較資料
    申立前に調べた中で諸外国の状況を読むと、もっときめ細かく慎重に対処している様子です。
    参考資料:
    世界の成年後見制度
    http://www5.wind.ne.jp/simiz/sisatu/sekai.htm
    ドイツ・スウェーデン成年後見制度視察に参加して
    http://www.shiho-shoshi.or.jp/web/publish/geppou/200501/2005_01_087.html
    日本とドイツの成年後見制度
    http://www.legal-support.or.jp/cios/oshirase00/sippitu/0211geppou.html
    フランスにおける成年後見の実際
    http://www.normanet.ne.jp/%7Eww500002/ressay/essay1.html

■申立手続での本人代理
現状は家裁が本人代理という形で審判に及ぶのでしょうが、私が本人(被後見人)ならば、私の代理として提出書類・調査全体について詳細に吟味する者が独立して居て欲しいと思いました。
佐上善和教授(立命館大学)の「本人は完全に無防備な状態で、自らの行為能力を制限される手続に組み込まれているのである。」という言葉に大いに同意します。この制度が真実、本人の権利擁護を目指すなら、早急に検討すべき事と思います。

成年後見事件の審理手続(佐上)より引用

後見開始の申立てを審理する段階においては、本人は誰によっても正当には代理されていないし、また本人自身が自らの意思を表明することも保障されていないのである。本人は完全に無防備な状態で、自らの行為能力を制限される手続に組み込まれているのである。本人は手続主体ではなく、その客体としての地位しか与えられていない。この手続構造自体が、本人の自己決定や自由意思を奪う仕組みになっていることに気が付かなければならないのである(19)。本人の示す言語上・非言語上の様々なシグナルを手続に反映させ、最大限に尊重するための手続上の工夫を検討する必要があるといえるのである。
審判手続において本人の客観的利益を代弁し、手続に反映させる工夫を必要とさせるといえよう。審理の対象が、申立人やその他の親族等からの意見聴取にとどまるとすれば、本人の客観的状況や利害状況が裁判官に正確に伝わるかについて疑問が残されるからである。むしろ申立人やその他の親族の審問よりは、本人自身の審問を中心に据えることが重要である。そのためには、本人の行為能力にかかわらず手続能力を承認するとともに、実質的に意思を表明できない本人のために手続上の法定代理人たる手続監護人の制度を導入する必要がある。

又、清水司法書士のホームページにも本人申立に関する海外の制度紹介があります。http://www5.wind.ne.jp/simiz/seinen/hitokoto.html

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